※2009年10月20日以前の記事は、現在までの道のりをまとめてアップしたものです。
「取扱説明書の文字を小さくしたら、その分ユーザのストレスは高くなるんでしょうかねえ?」
このひとことが今回のテストで心拍数を計測することになったきっかけであった。
前回のテストでは文字の大きさに対して点数を付けることはできたが、如何せん主観に基づいた数値であることは否めない。
もっと客観的な情報がほしい。
そう思ったわれわれはストレスを数値化することで客観性をもたせようと試みたのである。
しかし、ストレスって何を集計したもの?
ストレスって老若男女、口にする言葉であるがその実態を把握できていないひとは意外に多いはず。
その点についてはわれわれとて威張れるほどの答えをもっていたわけではなかったため、深谷さんに提案をいただくことにした。
まばたきの回数や唾液の測定など候補はいくつかあったものの、最終的に採用したのは心拍数。
文字サイズの異なるいくつかの文章を読ませて、理解力と合わせて心拍数に変化があるのかを検証しているところである。
まだパイロットテスト段階ではあるが、もし、心拍数に大きな変化が見られるようならタイトルにあるように小さな文字は不健康を招くといっても過言ではないのである。
ましてや、それを作っているわれわれはユーザの何倍もの量の小さな文字を読んでいるわけで。
寿命が短くなりそうなので、個人的にはこの因果関係がないことを望む一方、研究者の立場としては新たな発見を求めたいので因果関係があることを望む。
トレードオフ的な悩みは尽きない。
これぞ「印刷屋のジレンマ」。
これを機に文字が全体的に大きくなっていけば寿命を挽回できるか。
そう願おう。
以上、ブルー
コメントする